株価チャートに表れる投資家の心理
ほとんどの投資家は株の売買をする際に、株価チャートを参考にします。多くの投資家がチャートを参考にするということは、株価チャートには群集心理が働きます。その心理を読むことが株で勝率を上げるポイントになります。
同じ情報でも違う反応
ある株の株価が徐々に値上げしていき、10000円を突破した時、投資家によって様々な心理的反応を示します。
- 「10000円を突破した!勢いがあるから買いだ」と強気に見てすぐに買う人
- 「ここまで上がったからもう十分だ」と利益確定の売りを出す人
- 「利益確定の売りで少し下がったところを押し目買い」と下がるのを待って買う人
など、人によってどう判断するかは様々です。
株価の動きやニュースによって、投資家はどのような反応をするか、どのような心理が働くかを知ること、そして今の市場ではどのような心理が大勢を占めるのかを考えていくことが、株の勝率を上げていく上で大事になってきます。
企業の好業績発表が続き、米国の株価も上昇、日経平均も順調に上昇中など、市場が強気の時は強気の心理(買おうという心理)が大勢を占める確率が高くなります。
「今の市場はこの情報にどう反応するか?」を考え、群集の心理を読むことで投資の勝率は格段に違ってきます。
株価チャートは群集心理が読みやすい
株価チャートの場合、ある程度決まったパターンが一般に広まっているので、そのパターン通りに株価が動いた場合、チャートのパターン通りに動いたという安心感から、チャートのサイン通りの売買が活発になります。チャートで「買い」のサインが出た時、多くの投資家はそのサインにしたがって買いの注文を入れてきます。その流れにいち早く乗ることができれば、上手く儲けることができます。
逆に、株価チャートのパターンと反対の動きになった場合をダマシと言います。チャートでは買いサインが出たのに、その逆に株価が下がりだした時は、そのサイン以上の強い売り圧力があるということになります。
チャートのパターンを信じて買いを入れた人が、逆の動きになったことで損切りの売りを出すことでさらに株価が下がり、下がったことでパニック売りが起こり、チャートのサインと逆方向に向けて強い株価の流れができます。
デイトレードなど、株価チャートを判断の基準として株の売買をする際は、このダマシになった時のことも考えて戦略を練ることが大事です。
銘柄ごとの統計学上のデータを読み解く
株価チャートのパターンというのはあくまで過去のもので未来の値動きを保証するものではありません。しかし、「投資家たちは過去にどんなパターンで投資していたのか?」というデータを見ることができます。
また、銘柄によって”どんな投資家が多いか”が違います。株主優待が主婦に人気の銘柄は主婦層が多かったり、昔から安定している手堅い企業は長期保有する投資家が多かったり、それぞれ銘柄ごとに投資家の層が違い、当然心理状態も違ってきます。
それを読み解き「この銘柄はこうだ!」というのがわかると、あなたの勝ちパターンが1つ見つかるかもしれません。勝ちパターンを見つけた銘柄が増えるほど、勝率もどんどん上がっていくでしょう。
では次は株価チャートを読む際に「どんなところに注目して見ていけばいいのか?」というチャートを見るときのポイントについて解説します。
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