初心者向けの買いたい株の探し方・どの株を買ったらいいの?
株取引を始めたばかりの株初心者のかたから「どこの株を買ったらいいの?」「どうやって選べばいいんですか?」というような質問をよく受けます。
つまり、株を始めてみたものの銘柄の選び方がわからないということですね。
株を始めようと思って証券会社の口座開設まではしたのに「銘柄の選び方がわからなくてどこの株も買っていない」という方の話も聞いたことがあります。せっかく始めたのにもったいないですね。
とはいっても、初心者の場合はどうやって探したらいいかがわからないと思います。
そこで、このページでは株の銘柄を探すための基礎的なやり方を解説していきます。
1.まず買いたい候補を決める
株の銘柄を探すための基礎的なやり方で重要なのは、いきなり買う銘柄を探すのではなく、まず「買いたい候補」をいくつか挙げることです。
そのための方法を5つ紹介します。
- 知ってる会社から探す
- 検索(スクリーニング)で探す
- ランキングから探す
- 株主優待から探す
- わかりやすい指標(日経平均株価など)
順番に見ていきましょう。どのやり方でもかまいませんので、自分にあった方法を選んでやってみて銘柄の候補を見つけてみてください。
知ってる会社から探す
初心者のかたにはやはり「知ってる会社」から入るのがわかりやすいです。証券会社の検索窓に以下のものを入れてみます。
- 好きな企業の名前
- 好きな商品を販売している会社名
- 同業の大手など知ってる会社
- 気になる話題の会社
情報が出てきて「この会社ってこうなんだー」というのも、株取引にまだ慣れていないうちは知らない会社より知ってる会社のほうが頭に入ってきやすいです。
検索(スクリーニング)で探す
証券会社のスクリーニング(絞り込み)機能で検索してみます。
- 手持ち資金で買える企業を検索してみる
- 配当金や配当利回りなどで検索してみる
- 金額、PERなどの指標、安定(時価総額や資産など)
証券会社によってはチャートフォリオというツールを使って株価チャートの形で探してみるなどもできます。
こういった細かい検索は男性のほうが得意かもしれませんが、「手持ちの資金で買える株を探す」「優待のある株を探す」などはけっこうよく使う人も多いようなので覚えておくとよいかもしれませんね。
ランキングから探す
ランキングから候補を探すというのもよいですね。
- 値上がり率・値下がり率ランキング
- 出来高ランキング
- 信用残高ランキング
など、いろいろなランキングから探すのもよいでしょう。
例えばランキングの充実しているSBI証券 では市場のランキングとして値動き・出来高・売買代金・業種別などのランキングを見ることができます。また、週間の人気銘柄ランキングとして
- はじめて取引された銘柄人気ランキング
- 売買代金ランキング
- ETF/ETN人気ランキング
- REIT人気ランキング
なども見れます。いずれもSBI証券内でのランキングですが、利用者の非常に多い証券会社なのでランキング精度も高いと言えるでしょう。
株主優待で探す
株主優待検索もいいですね。SBI証券の株主優待検索は、「何が欲しいか決まっていないけど、何かいいものない?」というときに便利です。
わかりやすい指標(日経平均株価など)
個別の企業ではなく、日経平均株価やTOPIXなどの指標に投資できるETFというものもあります。参考:ETFの買い方
ETFは日経平均などの指標に連動する特別な株のようなものです。
2.買うタイミングを決める
買いたい銘柄の候補が決まったら、次は買うタイミングを決めます。
買いたい銘柄を見つけた時が買い時とはかぎらないというのは覚えておきましょう。
割高で今は買わないほうがいい場合もあるし、「あまりよくないなー」と思ったところが時間が経つと割安になっていたりもします。
「こうなったら買い」という候補が複数あっていいです。
「株価がこのくらいになったら買い」とか「株主優待の権利月が近づいたら買おう」とか、「次の決算の内容を見て決めよう」とかですね。
株主優待はツナギ売りという方法もあるので、いろいろな時期に買いのタイミングがやってきます。
どんなタイミングで買ったらいいかは投資スタイルによって違います。
例えば長期投資なら割安のときに買ったり、株価チャートを見てゴールデンクロスが出たときに買う、たくさん買うならドルコスト平均法などを使ったりできますし、短期投資なら株価チャートの売買サインで決めるなどいろいろあります。
いろいろ実践する中で自分に合った投資スタンスを決めていきましょう。
決めてから買うまでの2ステップ
株を選ぶ際には、正しい2ステップを経ましょう。
- 投資する価値のある会社を選ぶ
- 安く買う(買うタイミング)
ステップ1:投資する価値のある会社を選ぶ
株式投資でよくある失敗パターンがあります。それは「今投資したいから買う」「今投資できるものを選ぶ」ことです。
投資したいと思った株が、必ずしも投資に適しているタイミングかどうかはわかりません。だから、今すぐ投資するかは別として、まずは投資する価値がある会社を探しましょう。これが第一段階です。
それでは、そもそも投資する価値がある会社とはどんな企業でしょうか?例えば、下記のようなものが考えられます。
- 財務的に安定していて倒産しづらい会社
- ちゃんと利益を出している会社
このように、長期で保有していても安心できる会社をピックアップしましょう。
ここで、みんな見つけたらすぐに買いたくなってしまうものですが、それはおすすめしません。
良い企業にも株価が高いときと安いときがあり、買うタイミングが大事だからです。
ステップ2:安く買う(買うタイミング)
ステップ1で見つけた良い会社のほとんどが、「今は高くて買えない…。」これが普通です。
良い会社ならみんな買いたいですからね。そこで、買うタイミング、つまり安く買うことが大事になります。
とにかく、選んだ株が安くなるまでひたすら待ち、チャンスが来たら買う。この選ぶことと、安く買うことを切り離して考えるのが、株式投資で成功するためのコツです。
例えば、リーマンショックや震災やチャイナショック、イギリスのEU離脱の投票日など、日本株は世界中のありとあらゆるニュースで時々暴落しています。この市場全体が暴落しているときこそ、買いたい株を買うチャンスというわけです。
ちゃんと適切な企業を選んで、安い時に買えば、株で大きな失敗をすることはありません。だけど、みんなそれができない…。その理由は待てないからです。
また、暴落時に何でもかんでも買えばいいというわけではありません。ぼろ株をやみくもに買っても後悔するでしょう。だから、ステップ1の事前に投資する価値のある会社を決めておく必要があるのです。
暴落時に株を買うには、勇気が必要です。ただ、日頃からステップ1で買う株を決めておけば、何の躊躇もなく買うことができます。買いたい株が、安くなっているだけですからね。バーゲン中に、欲しかった商品を購入することに躊躇する人はいないでしょう。
「儲かりそう」で選ぶより「楽しそう」で選ぶ
初心者のうちはまず株取引に慣れることをおすすめします。そのため、儲かってもそこまで大きくないけど損したときも大損しない程度で小さく始めましょう。
初心者がいきなり大儲けを狙うのは株でギャンブルをするようなものです。
初心者のうちはまずは経験が必要ですが、経験を積むうえでは失敗をすることもあるでしょう。しかし、小さく始めていれば損しても小さく済み、あとからちゃんと取り返せますからね。
損をする前提で小さく経験を積み、実力をつけてから大きく運用する。 そうすると、難しいと言われている「損切り」がちゃんとできるようになります。 いきなり大きく始めると損が恐すぎて基礎力もつきません。
スポーツで言うと自己流で変なクセや間違ったフォームが身についてしまうようなものですね。
そうならないよう、まず資金の分類や自分のリスク許容度を知り、その範囲で小さく取引をして経験を積むとよいです。
その段階では一気に大きく稼ぐことはなかなかできないので「つまらない」と思ってしまいがちです。そこで、まずは楽しそうな銘柄を探しましょう。
「楽しそう」は人それぞれです。株主優待がもらえるのがいい人もいれば、ゲームや心理戦のように分析して予測して戦略どおりに株価が動くと楽しいという人、好きな企業だから株を持っているだけで楽しいという人もいるでしょう。
とにかくはじめのうちは「大きく儲からなくても楽しい」という状態で経験を積んでいけるようになった人ほど長期的にうまく行きやすいです。
はじめての人におすすめの銘柄
ここまででもまだ「でもどうやって選べばいいのかなぁ・・・」となってしまう人のために、初めて株を買うという初心者におすすめの銘柄を紹介します。
買うことを勧める銘柄推奨ではなく「この銘柄は初心者の人でもわかりやすそうかなー」というものです。
いきなり買うのではなく、まず1つ候補を見つけて動きを追ってみるのも経験を積むために大事ですからね。
日経平均株価などと連動するETF
日経平均株価と同じ動きをする特別な株というイメージです。日経平均株価はニュースなどでもよく耳にしますよね。
例えば「日経225連動型上場投資信託」(証券コード「1321」)などは代表的なものですね。
基本的にETFは株と同じですがETFの買い方を参考にしてください。
トヨタ自動車
世界的な大企業ですね。日経平均とトヨタの株価はほぼ連動していると言われたりもします。
ただ、株価はそこそこなのでトヨタの株を買うにはある程度資金が必要です。銘柄コードは7203です。
みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行)
こちらも有名な銀行ですが、少ない資金で購入することができます。銘柄コードは8411です。
初めて買った株ランキング
これは私が知る限り、私のまわりの人のランキングで、正式に調査したものではありませんが、初心者の人が多いので「あーこういう銘柄買う人が多いんだ」という一つの参考にはなるかもしれません。
先ほど挙げたトヨタ自動車、株主優待で人気のオリエンタルランド、ソフトバンクグループ、マクドナルドなどは多いです。
ランキングになっていませんね笑
ちゃんとしたランキングはSBI証券 の週間の人気銘柄ランキング内の「はじめて取引された銘柄人気ランキング」の項目は、利用者の多いのSBI証券のデータなのでランキング精度も高いと言えるでしょう。
毎週更新されているのでそちらを参考にしてみてください。
日頃から準備をしておくことが大事
株式投資で利益を出すコツは、安く買って高く売ることです。良い会社を安く買う必要があるため、割高割安を判断することが大切なのです。
株は需要と供給で決まるオークション取引です。欲しい人が多いと株価は上がり、人気がないとどんどん下がります。同じ方向に動き続けることはないため、ピックアップした企業が割安になるチャンスを待ち続ければ、意外とチャンスが巡ってきます。
そのチャンスが訪れたときに、怖がらずに購入するためにも、しっかりと準備をしておきましょう。
多くの人は、株が上がってきたときに準備もせずに買ってしまうか、暴落時に株の選び方のステップ1をすることなく、変な株を買ってしまいます。
投資するに値する企業をピックアップしておき、BPSやPBRなどのファンダメンタルズ分析をして、いくらなら買ってもいいか?準備しておきましょう。
「良い会社」を見つけて「いくらで買いたいか」を決めたら、アラートメールなどの機能を使えば、買うタイミングが来たら教えてもらうこともできます。
ちゃんと準備をしておいた人だけが、暴落時にいい株を買うことができます。この準備をしないから、一部の人しか株で成功しないのです。
銘柄を見つけたら分析しよう
買いたい銘柄の候補を見つけたら、分析してみることをおすすめします。
- 本当に買っていい銘柄なのか?
- 今は買うタイミングなのか?
- どのくらいの株価が買い時なのか?
など、しっかり分析することで勝てる確率を上げていきます。
勝てる確率を高めたり、勝つときの利益を大きくするための、売買を始める前の注意点を次のページで解説していきます。
基本的なことですが、これができているかできていないかで投資の成績が大きく変わるような重要なことをお話しています。
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