株価チャートを読むときのポイントとなる数字

実際にテクニカル分析をする時の株価チャートを見るときのポイントを解説します。

株価チャートの期間はどれを見ればいい?

株価チャートの期間はいろいろあります。そうなると、初心者のかたは「どの期間のチャートを見たらいいの?」と疑問がわいてきます。

1日・1週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年・3年・5年・10年など期間が違うチャートがあり、同じ銘柄でもチャートの設定期間によって売買タイミングが良い場合もあれば悪い場合もあります。

「1ヶ月チャートだと買いなんだけど1年で見ると良くないなぁ・・・」

とか

「1ヶ月チャートだとゴールデンクロスが出てるけど6ヶ月だと何もないんだよなぁ」

といった感じですね。

では「どの期間のチャートを見ればよいのか?」ですが、どの期間でチャートを見ればよいかというのに「正解」はありません。投資期間や戦略によって見るチャートは違うからです。

ただ、まず自分が投資する期間に近いチャートを見るとよいでしょう。

デイトレードなど短期の場合は1日のチャートを見る必要がありますし、長期投資なら1年や3年・5年などの長いスパンでのチャートを参考にします。

期間が特に決まっていない場合は、戦略がないまま投資するよりまずは自分のスタンスを決めたほうがいいのですが、とりあえずデフォルトで表示されている期間のチャートを見るでよいと思います。

そのうえで、参考として「より長期的にはどうか?」と大きな流れをみるために長期のチャートをみたり、買うと決めてから買うタイミングをはかるために短期のチャートを見てみるというのもよいですね。

大勢が注目する数字に注目

次に、チャートを見るときに注目するべきポイントの解説です。

株のを見ているとわかるのですが、500円、1000円、10000円と言ったきりのいい数字や、過去の高値、過去の安値などには大きな買いや売りの注文が集まる傾向があります。

そういう数字の近辺にはみんなが買いや売りの注文を出すので、板が大きくなります(多くの注文が集まるので、株価がその値段を超えにくくなります)。

例えば大きな売り板があると、それ以上の強い買い勢力がないとなかなかそこを抜けないものです。「1000円で売りたい」という注文が100万株あれば、「1000円以上でも買いたい」という買い注文が100万株以上無ければ株価は1000円以上には上がりませんからね。

ただ、大きな板を抜いたとたんに、一気に買いや売りが加速し、株価が上昇したり下落したりすることがあります。

株価が上昇するときは、大きな板を上抜いたことで、買い安心感から、その株への買いが集中し、株価が上昇していきます。株価が下落するときは、大きな板を下抜いてしまってことで、まだまだ下がるんじゃないかという心理が働き、パニック売りから株価が急落します。

「1000円超えた!買いが強いからもっと上がるかも!」

「1000円切った!やばい!もっと下がるかも!早く売ろう」

という心理から買いや売りが加速するわけです。

このように、「大勢が注目する数字」には人の心理が働くので、そこがキーポイントとなります。

大勢が注目する数字には、きりのいい数字や過去の高値、安値以外にも、株価チャートに隠された数字があります。これは例えば「トレンドライン」などいろいろありますが、チャートに隠された数字を読み解くことが株価チャートの読み方では重要になってきます。

まずは隠された数字の基本としてトレンドラインを少し解説します。

トレンドラインは株価チャートに隠された数字

テクニカル分析で株価チャートを見る場合、きりのいい数字や過去の高値や安値以外にも、基準になる数字が出てきます。それを見るのが「トレンドライン」です。

トレンドラインは、株価チャートの波の底と底をつないだ線を引きます(詳しくは次のページトレンドラインの見方で画像付きで解説します)。

チャートに引くこの線をトレンドラインといい、株価の下にあるラインを下値支持線といいます。チャートの波の山の頂上と頂上をつないだ、株価の上にあるラインを上値抵抗線といいます。

テクニカル分析では、これら上値抵抗線や下値支持線が「きりのいい数字」と同じ役割をはたします。

上値抵抗線はそのラインで株価の上昇が抑えられ、そのラインを抜けることができればそれだけ上昇の勢いが強いので株価はさらに上がる確率が高くなります。また下値支持線は株価の下落を食い止め、そこから反発して上昇し出す可能性の高いラインですが、下値支持線を下に抜いてしまうと、下落の勢いが強いのでさらに下落を続ける可能性が高くなります。

文字だけだと少しわかりにくいと思うので、次のページでは実際に画像付きでトレンドラインについて解説してみます。

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