銀行から証券会社へ新NISAの口座変更のやり方&おすすめはどこ?

銀行から証券会社へ新NISAの金融機関変更のやり方&おすすめはどこ?

銀行のNISA口座を解約して証券会社やネット証券にNISAの口座を変更(金融機関変更)したいというのはよくあるケースです。

銀行のNISAでは株やETFが買えないし、取扱商品も少なく運用手数料が高い投資信託が多かったりします。

今では株も1株ずつ数百円から気軽に買えるので、銀行のNISAで株が買えないことを不便に思う人も多く、投資信託の取扱商品が多いネット証券も人気です。

新NISAに向けて銀行から証券会社にNISAの金融機関を変更しておきたいという方も多いので、NISAの金融機関変更の手続きのやり方をわかりやすく解説します。

※NISAを別の銀行や証券会社など別の金融機関に変える場合は解約(廃止)ではなくこのページで解説する金融機関変更の手続きでできます。

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ちなみに、株もNISAではなく普通に買うだけなら、ネット証券の口座を作ればすぐに買えますよ。
> ネット証券の口座開設のやり方

銀行から証券会社へのNISAの変更のやり方

※金融機関変更の方法は↑SBI証券 の動画がわかりやすいです。

銀行から証券会社へのNISAの変更(金融機関変更)の手続きのやり方は、以下のように行います。

  1. 銀行にNISA口座を変更したいと伝える
  2. 新しく作る証券会社にNISA口座の申込書類を請求する
  3. 必要書類を新しく作る証券会社に返送する

※1と2は順番はどちらが先でもかまいません

順番に解説していきます。

1.銀行にNISA口座を変更したいと伝える

NISAの金融機関変更の手続きでは、現在NISA口座を持っている銀行で「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」という書類をもらう必要があります。

そのために、まずは今の銀行にNISA口座を変更したいと伝えます。

銀行によってWEB上で申込して郵送で手続きができるところや窓口に行く必要があるところがあります。現在NISA口座を利用中の銀行に手続き方法を確認してください。

銀行の場合は本人確認書類などが必要となるケースが多いので、必要書類も確認して事前に用意しておきましょう。

こちらの書類は手続きしてから書類が届くまで日数がかかるので早めに伝えましょう。

2.新しく作る証券会社にNISA口座の申込書類を請求する

1の書類が届くまで時間がかかるので、新しくNISA口座を作る金融機関に口座開設(NISAの口座開設)の申込をします。

まだ口座を持っていないなら口座開設の申し込みと同時にNISAも申し込めます。すでに口座を持っている証券会社ならログインして「NISA口座の開設」の申込(または窓口で申込)をします。(参考:証券会社やネット証券でのNISAの口座開設方法

NISAの口座開設はネット申込でも手続きは郵送の書類が必要になるため、1の書類が届く前に申し込みをしておきましょう。

3.必要書類を新しく作る証券会社に返送する

書類が届いたら、新しくNISA口座を作る金融機関に郵送します。

NISA口座変更時の必要書類

  1. 「勘定廃止通知書(※1)」または「非課税口座廃止通知書(※2)」(変更前の銀行からもらう)
  2. NISA口座開設の届出書(変更先の証券会社からもらう)
  3. 本人確認書類のコピー
  4. マイナンバーカードまたは通知カードのコピー

※1 年単位でNISA口座の金融機関を変更する場合は、「勘定廃止通知書」(銀行のNISA買ったものは引き続き銀行NISAで運用を続けられる)
※2 NISA口座を廃止した後、NISA口座を再開設する場合は、「非課税口座廃止通知書」(銀行のNISAで買ったものは解約)

1と2は必ず必要で、3と4は金融機関や現在の状況によって必要ない場合もあります。

NISAの口座変更のタイミング

すでにその年のNISAの非課税枠を利用している場合はその年の分は変更できません。翌年から新しい金融機関でということになります。

金融機関変更は変更したい年の前年10月1日から当年の9月30日までに手続きをする必要があるなどいろいろな制限があるので、利用中の金融機関、新たにNISA口座を作りたい金融機関の両方に確認をすることをおすすめします。

新NISAでおすすめの証券会社はどこ?

新NISAでおすすめの証券会社はどこ?

ここで、NISA口座の金融機関変更の手続きは時間と手間がかかるため、「失敗しないようにおすすめの証券会社を教えてほしい」という質問が多いので、先に答えておきましょう。

初心者のかたにおすすめを聞かれたときによくお答えするのはマネックス証券ですが、基本的には大手のネット証券を選んでおけば失敗はありません

マネックス証券や楽天証券などの大手ネット証券なら投資信託の取扱本数も多いし、NISAでも1株ずつ株が買える単元未満株が買えるし、外国株や海外ETFもNISAで買える、クレジットカードで投資信託の積立購入ができるクレカ積立もできます。

マネックス証券はクレカ積立の還元率が最大1.1%とお得で、NISAで株を買うときの手数料も無料です。

NISA口座は1人1口座しか作れませんが、NISAではない普通の口座(証券総合口座)なら、「マネックス証券と楽天証券とSMBC日興証券の口座を作る」など複数の口座を持つこともできます(みずほ銀行とUFJ銀行の普通預金口座を持つようなイメージです)。

ネット証券の口座開設は無料でスマホやパソコンから簡単にできるので、NISA口座を作る前に証券総合口座を作って使い勝手を試してみるといいですね。

ネット証券の口座開設の手順(図解)はこちら

NISAの口座変更にデメリットはないの?

NISAの口座変更(金融機関変更)をするのにデメリットはないのかを心配する人もいます。変更するのは手続きが面倒などのデメリットはありますが、それ以上にメリットが大きいため、メリットデメリットを比較してみるとよいと思います。

関連記事:NISAの口座変更(金融機関変更)のメリットとデメリット

NISA口座の金融機関変更の手続きにかかる期間

金融機関変更の手続きに話を戻しましょう。

NISA口座の金融機関変更の手続きには、一定の期間がかかります。具体的な期間は、各金融機関や取引先によって異なる場合がありますが、一般的には2週間から1ヶ月程度とされています。

まず銀行から「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を受け取るまでに約1週間程度かかります(金融機関によってスピードが異なります)。

その後、新しくNISA口座を作る証券会社に必要書類を提出してから税務署の手続きが終わるまでに1週間から2週間程度かかるのが一般的です。

このように、NISAの金融機関変更の手続きには一定の期間がかかるため、余裕をもって必要な書類を事前に用意するなど、スムーズに手続きを進めましょう。

銀行から証券会社へのNISA口座の金融機関変更の手続きに必要なもの

NISA口座の金融機関変更をする際には、以下のものが必要です。(銀行や証券会社によって異なる場合があります)

  1. 金融機関変更の申込書:変更先の金融機関で用意されている申し込み書を記入しましょう。必要事項を正確に記入することが重要です。
  2. 本人確認書類:金融機関の規定に従って、本人確認書類が必要です。運転免許証やパスポートなど、公的な身分証明書を用意しましょう。
  3. 銀行印(必要ない場合もあります)

これらの書類を準備して、金融機関変更の手続きを進めましょう。変更手続きが完了すると、新しい金融機関でNISAを続けることができます。

NISAで投資済みの場合は翌年から変更になる

その年のNISA枠ですでに投資をしている場合は、その年の変更はできず、翌年のNISAからの変更となります。

例えば2023年にNISAで1円でも投資をしていた場合は、新しい証券会社のNISAになるのは2024年からになり、金融機関変更の手続きの受付も10月からになります。

NISA口座は持っているけどまだその年にNISAを利用していない場合は、その年のNISAから変更が可能です。ただし、手続きの時期が10月を過ぎると、翌年分からになります。

10月が金融機関変更の境目

その年のNISA枠をすでに使っている場合は、10月まで金融機関変更の手続きができません。

10月以降に翌年のNISAの金融機関変更の手続きができるようになるので、時間がある場合は証券会社の口座をたくさん作ってどこにするかゆっくり選ぶこともできます。

まだその年にNISA枠を利用していない場合でも、新しい金融機関への変更の申請が10月になると、翌年からの変更になるので注意しましょう。

金融機関変更前から銀行で保有している投資信託はどうなる?

銀行のNISA口座を証券会社に変更する場合、現在保有している投資信託などの資産はどうなるのでしょうか?

金融機関変更後もこれまで銀行のNISAで投資した資産は、その銀行で引き続きNISAとして保有を続けることができます。変更先の金融機関に移動するわけではないので注意しましょう。

2023年分のNISA枠で投資したものであれば2023年分として保有を続けることができます。ただし、NISAの期間が終了したらロールオーバーはされず、投資信託口座に移行されてそれ以降に発生した利益や配当金には通常の税金がかかるので注意しましょう。

銀行のNISA口座を解約(廃止)したい場合

証券会社への金融機関変更の際に銀行のNISA口座を解約(廃止)する場合、例えばただ金融機関を変えたいだけではなく、その銀行に不満があるなどで「もう関わりたくない」という場合などは解約をして新しい金融機関に移動することになります。

その場合はそもそも解約(廃止)時には全ての資産を売却する必要があるので、これまで持っていたのと同じ商品を買いたい場合は新たな金融機関でまた1から買い直すことになります。いったん全て売却後、その資金を新しい金融機関のNISA口座に移して新たに買うことができます。

ただし、金融機関によってNISAで取扱する商品が違うので、その銀行では取扱をしていたけど新しい証券会社では取扱をしていない商品があった場合は、同じ商品をへの投資を続けることはできません。

ただ、ネット証券を選んでおけば基本的に取り扱い商品は豊富なので、銀行にある商品がネット証券では買えない、しかもその商品が非常に良いもので同じようなより良い商品がないということはあまりないケースなので、この心配は必要ないと思います。

銀行から証券会社へのNISA口座変更時の注意点

銀行のNISA口座から証券会社のNISA口座に変更する時の注意点を紹介します。

まず、変更手続きは時間もかかるのでどの証券会社に新しいNISAの口座を作るか、取り扱いしている商品や使い勝手などを検討して決めましょう。

証券会社なら日本株や日本のETF・REITなどはどこの証券会社でも買うことができます。

AppleやGoogleなどの外国株や海外ETFがNISA口座に対応しているかどうかは証券会社によって違います。外国株をNISAで買いたい場合はNISAで外国株が買える証券会社を選びましょう。

また投資信託の取扱商品も証券会社によって違います。基本的にネット証券は取扱商品がかなり豊富です。

株式を買う際には通常は100株単位での取引になりますが、単元未満株と言って1株ずつ株を買うこともできます。NISAで単元未満株が買えるかどうかというのも必要であれば検討しましょう。

どこがいいか迷った場合はマネックス証券SBI証券楽天証券を選んでおけば基本的には問題がないと思います。いずれも投資信託の取扱商品数は豊富だし、NISAで外国株も単元未満株も買うことができます。

使い勝手に関しては実際の画面やアプリなどを使ってみるのがいいのでNISA口座を作る前に通常の証券総合口座を作って使い勝手を試しておくと良いと思います。

金融機関変更の手続きには期間がかかる場合がありますので、余裕を持って手続きを進めましょう。

銀行のNISAでは「変更したい」があるある

銀行のNISAは初心者がまずスタートするきっかけや、窓口で相談したい場合などのメリットがありますが、ある程度わかってくるとネット証券とのあまりのメリットの差に「ネット証券にすればよかった」と思う人は多いです。

銀行とネット証券でそんなに違うなんて知らないですからね。

でも安心してください。それはあなたに投資の知識がついて成長したということでもあります。

NISA口座は変更手続き(金融機関変更)をすればネット証券など他の金融機関に変更ができます。このページでNISAの金融機関の変更のやり方を解説しました。

2024年から始まる新NISAをきっかけに、メリットが大きいネット証券に変更する人も多いですよ。

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