積立NISAや新NISAを銀行で始めてしまった時はどうすればいい?
銀行のNISAは商品数が少なかったり株が買えなかったりと、NISA口座を作る時には知らなかったデメリットを後から知って、「なんで銀行でNISAを始めてしまったんだろう・・・」と後悔している人もいるかもしれません。
私も新NISAは銀行と証券会社どっちがいいか?と聞かれたら、よほど特殊なケースでない限り「証券会社(特にネット証券)がいい」と答えます。
銀行のNISAは投資やNISAを始める初心者にとって悪いわけではないですが、株が買えないことやネット証券との取扱商品やコストの違いなどを比べると積立NISAは銀行や地方銀行はデメリットが大きいと感じるので、投資について詳しくなるほど
「ああっ!積立NISAを銀行で始めてしまった!」
と後悔する人も多いようです。
よくわからないうちに始めて、いろいろ知っていくと「株が買えないなんて知らなかった」「こんなに商品に差があるなんて知らなかった!」ってなりますよね。
でも大丈夫。銀行からネット証券などにNISAを変更することもできますよ。
そのまま何もしないでいると新NISAの口座も同じ銀行で作られるので、2024年の新NISAに向けて早めに手続きを進めておきましょう。
このページでは銀行でNISAを始めてしまった(ネット証券にすればよかった)と思っている人が取れる選択肢をお伝えします。
■このページの内容
銀行のNISAで感じるデメリット
銀行でNISAを始めてしまった人が感じるデメリットとして多いのは、買える商品の少なさと、それによって手数料が高い商品しか選べないという点です。
NISAは銀行だけでなく、証券会社やネット証券、信託銀行や信用金庫、郵便局(ゆうちょ銀行)や農協やろうきんなどいろいろな金融機関で口座を作れますが、1人1口座しか作れないので、どこで口座を作るかが大事になってきます。
その中で株が買えるのは証券会社(ネット証券含む)だけで、銀行のNISAでは株を買うことができません。
また、多くの人が感じる「取扱商品の少なさ」は、銀行NISAのデメリットというよりは、ネット証券が突出して取扱商品数が多いため、銀行NISAだけでなく店舗型の証券会社のNISAも含めて「ネット証券以外を選んだデメリット」とも言えます。
例えば大手ネット証券のマネックス証券を選んでいたなら、NISAで株も米国株も買えるのはもちろん、投資信託はクレカ積立で最大1.1%のポイントがつけられるので、これだけでもけっこう大きな差になります。
新NISAの口座は同じ銀行で作られる
2024年から始まる新NISAの口座は、何も手続きをしなければNISAやつみたてNISAの口座を持っている人はそのまま同じ金融機関で自動的に作られます。
銀行でつみたてNISAの口座を作ったなら、新NISAの口座も同じ銀行に作られます。
株を買えなかったり、取扱商品数がネット証券と比べて少ないなどのデメリットを感じているとしたら、何もしなければそのまま2024年の新NISAに移行します。
むしろ新NISAは投資できる枠が多くなるため、その分デメリットの影響も大きくなると考えられます。
積立NISAを銀行で始めてしまった時はどうすればいい
銀行でNISAや積立NISAの口座を作って何も手続きをしないでいると、2024年から始まる新NISAでも同じ銀行で新NISAの口座が作られます。
銀行NISAのデメリットを感じている人は2024年から始まる新NISAに向けて、早めにNISAの金融機関変更の手続きをしておいた方がいいと思います。
2024年になってからでも変更はできますが、2024年になってから1度でも新NISA口座で投資をしてしまうと2024年の分は変更ができないので、口座の変更を考えている人はNISA口座での積立設定などは解除して新規で投資をしないようにしておきましょう。
銀行のNISAは初心者がまず投資を始めるきっかけとしてや、窓口で相談したい場合などはメリットがありますが、ある程度わかってくるとあまりの差に「なんで銀行で始めてしまったんだろう」と思う人も多いです。
でも安心してください。それはあなたに投資の知識がついて成長したということでもあります。
積立NISAや一般NISAを銀行で始めてしまったという人でも、NISA口座の変更手続き(金融機関変更)をすれば証券会社など他の金融機関に変更ができます。
NISAで株を買いたい、銀行では取扱がないくて買えない投資信託を買いたいといった人には、大手ネット証券への口座変更がおすすめです。
2024年から始まる新NISAをきっかけに、メリットの多いネット証券に変更する人も多いですよ。
NISAは銀行からネット証券などに変更できる
NISAの口座は年度ごとに変更ができます。
今銀行でNISAの口座を作っていて、何もしなければ自動的に同じ銀行で翌年のNISAも作られますが、金融機関変更の手続きをすれば別のところにNISAを移すことができます 。
証券会社のNISA口座にしておけば、新NISAになっても成長投資枠で株を買うことができるようになります。(銀行NISAでは新NISAになっても株は買えません)
2023年のうちに新しくNISA口座を作りたいネット証券などで、NISAではない口座(証券総合口座)を先に作っておくと手続きが楽だし、先に使い勝手を試せるので「また失敗した!」ということになる心配もないでしょう。
2024年になって新NISAが始まってから金融機関の変更の手続きをしてもいいのですが、制度の変わり目なので金融庁が忙しくて手続きに時間がかかるかもしれません。
また、変更せず銀行NISA口座を持ったままで新NISAが始まってから一度でも取引をしてしまうと、その年は金融機関を変更することができません。今の銀行で積立NISAで毎月投資している場合や、一般NISA口座でも投信積立などをやっている場合は気をつけてください。
NISAの口座変更にデメリットはないの?
NISAの口座変更(金融機関変更)をするのにデメリットはないのかを心配する人もいます。変更する手続きが面倒、管理の手間が増えるなどのデメリットはありますが、それ以上にメリットが大きいため、メリットデメリットを比較してみるとよいと思います。
関連記事:NISAの口座変更(金融機関変更)のメリットとデメリット
ネット証券のNISAのメリット
ネット証券のNISAを銀行と比べたときのメリットは以下のようなものがあります。
- 選べる投資信託の数が多い
- 運用コストの安い投資信託がある(eMAXIS Slim・オルカンなど)
- 新NISAのつみたて投資枠で選べる商品数も多い
- 株が買える(NTT、トヨタ自動車など)
- 1株ずつでも買える
- 米国株も買える(テスラ、マイクロソフトなど)
ネット証券の中でもマネックス証券は上記に加えてこんなメリットもあります。
- オペレーターの質が高い(親切な窓口並みに丁寧に教えてくれます)
- サポートの電話がつながりやすい
- NISAでは全ての売買手数料が無料
- クレカ積立1.1%(2024/9/30まで2.2%)
- 投資信託を持っているだけでポイントが貯まる
- ポイントの使い道も多い(他のポイントやマイルに交換可能)
- アプリやツールも使いやすい
いきなりNISAの口座変更で口座開設の申込をしてもいいし、まずはNISAではない総合口座を作ってみて今の銀行との違いを比べてからNISAを移すか検討してもいいと思います。
変更先はどこがいいか迷ったら大手ネット証券がオススメ
NISAの口座はいろんなところで作れるので「どこがいいか迷う」という人も多いと思います。
そんな場合はマネックス証券や楽天証券やSBI証券 などの大手ネット証券がオススメです。
大手のネット証券はNISAもつみたてNISAでも取扱商品がかなり豊富で、人気のeMAXIS Slimなどをはじめ、たいていの人気商品は取扱していて、無い商品でも同じような(より良い)商品がだいたいあります。
ネット証券はNISAで外国株を買うこともできるし、NISAでIPOに投資することもできます。
NISAの口座は一人一口座しか持てません。また変更は1年に1度しかできず、その年に非課税枠を使った場合は翌年まで変更できません。
NISAは口座開設した金融機関によって取引できる商品に大きな違いがあります。
そのため、取扱商品が少ないところだと後から「あれも買いたかったけど買えない」と後悔することも。
大手証券会社でNISA口座を作ったけど、つみたてNISAで買える商品が少ないからネット証券に変えたいとか、銀行でNISA口座を作ったけど株が買えないから証券会社にNISAを変更したいというのはよくあるケースです。
大手ネット証券は商品が豊富なので基本的にそういったことは無く、口座開設も無料でスマホやパソコンから申込ができ、NISAの口座ではない通常の口座(証券総合口座)なら複数の証券会社で口座を作ることもできるので、いろいろなネット証券で口座開設ができるので使い勝手を試してみて下さい。
>> ネット証券の口座開設方法を図解で解説
>> ネット証券のキャンペーン情報一覧
関連リンク
- はじめての新NISA入門 新ニーサのメリットや始め方
- NISA(ニーサ)をわかりやすく説明して!
- ネット証券でのNISAの口座開設方法
- ネット証券のNISAキャンペーン情報一覧
- NISA口座でIPO(新規公開株)が買える証券会社
- NISA口座で単元未満株が買える証券会社
- NISA口座で外国株が買える証券会社
- NISA口座で株取引の手数料が無料のネット証券
- NISA(ニーサ)のデメリットに注意!
- NISA口座の解約(廃止)やネット証券への金融機関の変更のやり方
- 銀行から証券会社へNISAの金融機関変更
- 新NISAは未成年は使えない
- つみたてNISAとNISAの違い
- つみたてNISAの枠を年の途中から使い切る方法
- ジュニアNISAの口座の作り方(口座開設の手順・方法)
- ジュニアNISAの払い出し制限が解消
- SBI証券で5歳の子供の口座開設をしてみました