投資信託の選び方〜どのファンドを買えばいいの?
投資信託を買おうと思ったときに「投資信託ってどうやって選べばいいの?」という部分でつまづいてしまう方も多いと思います。
ファンドの種類はたくさんあるけど初心者のうちはファンド名を見てもわからないし、どんな商品があるのかもわかりません。
つまり、投資信託の選び方がわからない、どれを買えばいいのかわからないということですね。
そこで、ここでは投資信託の選び方を初心者の方にわかりやすいように解説していきます。
商品を決めて「これどうかな?」という選び方ではなく、そもそもどれを選んだらいいのかわからない、何があるのかもわからないという初心者の方に向けての解説です。
投資信託の選び方は大きくわけて3つ
投資信託の選び方は大きくわけて3つあります。
ランキング一覧から探す、ファンド検索を利用する、投資信託のページのカテゴリから探すの3つです。
- ランキングから探す
- カテゴリから探す
- ファンド検索を利用する
今回は参考として、使いやすくて初心者に人気のネット証券マネックス証券の画面で見ていきますが、他の証券会社でも同じようにランキングやカテゴリ、ファンド検索などはあるので、すでに他のネット証券で口座を持っている方は探してみてください。
1.ランキングから探す
投資信託の画面を少し下に行くと以下のようなランキングのコーナーがあります。
図3.ランキング画面
ここでは週間のランキング・月間のランキングが表示されていて、その下にある「分配金利回りランキング」「ランキング一覧」をクリックすると各種ランキングを見ることができます。
それぞれの画面で見てみましょう。
分配金利回りランキング
分配金利回りランキングは過去一年間、実際に支払われた分配金の合計額(税引前)をもとに計算した分配金利回り上位50銘柄で、以下の項目で並び替えをすることができます。
- 基準価額(集計時の1年前)
- 基準価額(ランキング集計時)
- 基準価額増減
- 決算回数
- 分配金合計
- 分配金直近
- 合計損益
- 分配金利回り(税引前)
分配金の利回りが高くてかつ基準価額が上がっているものというようなファンドを探すのに役立ちますね。
ランキング一覧
ランキング一覧ではマネックス証券における各種ランキングベスト10が見れます。
- 週間売れ筋ランキング
- 月間売れ筋ランキング
- 分配金利回りランキング
- 月間積立契約件数ランキング
- 値上がりランキング(6ヶ月)
- NISA週間売れ筋ランキング
- NISA月間売れ筋ランキング
- 月間ページ閲覧ランキング
- NISA月間積立契約件数ランキング
- 値上がりランキング(1年)
カテゴリから探す
ランキングだけでなく、テーマやカテゴリから探すときはこちらです。ランキングの少し下にあります。
図4.商品カテゴリ画面
カテゴリ画面では以下のカテゴリで探すことができます。
- 好利回り外貨建てMMF
米ドル・豪ドル・NZドル・加ドル・南アランド・トルコリラ - ノーロードのファンド
販売手数料無料のファンド - 積立可能なファンド
毎月コツコツ積立可能 - 毎月分配金を受け取りたい
人気の毎月分配型ファンド - インデックスファンド
人気のシリーズもお取り揃え - セレクトファンド
マネックスおすすめのファンド - ブルベア型ファンド
- 話題のテーマに投資
- 新興国に投資
- マネックスでしか買えない専用ファンド
ファンド検索
ファンド検索では、スクリーニング(絞り込み)で投資信託の商品を探すこちができます。
図5.投資信託を探す検索画面
ファンド名をクリックするとそのファンドの詳細画面が表示されます。
ファンド名(商品の名前)で内容がわかる
投資信託はファンド名(投資信託の商品の名前)である程度内容がわかります。
投資信託の商品ごとの違いは簡単に言うと「こういうところに投資をします」という「投資先」や「運用商品」「運用スタイル」の違いです。
例えば「アメリカの不動産に投資します」とか「日本株で運用します」とか、いろんな国の国債に分散投資しますとか、そういった「投資先」や「どういった商品をどう運用するか」は投資信託の名称でだいたいわかるようになっています。
例えば有名な投資信託の一つ新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)があります。
US-REITなのでUS(米国)のREIT(不動産投資信託)に投資するもので、オープン型(運用開始後も購入できる投資信託)というのが、基本的な単語がわかってくると名前でだいたいどんなものかわかるようになります。
投資対象の「商品」と「地域」の組み合わせ
投資信託で運用する資産にもいろいろあり、株や債権や不動産、それぞれで運用するものや組み合わせた投資商品などがあります。
投資信託で運用する商品
投資信託で運用する商品は以下の4つです。
- 株式型
- 債権型
- REIT(不動産投信)
- バランス型(上記の組み合わせ)
また、地域(国)も様々で、日本の株や債券や不動産、海外の株や債券や不動産、日本と海外の両方を組み合わせたものなど、投資する地域も日本と海外、海外にも米国・中国・アジア・ヨーロッパ・先進国・新興国など様々な組み合わせもあります。
投資信託で運用する主な地域
投資信託で運用する主な地域は以下の3つです。
- 国内
- 海外
- 分散型(地域を分散)
この、運用する商品と地域の組み合わせでいろいろな投資信託の商品が生まれます。
実際には株式にもいろいろなテーマ(業種やジャンルなど)があったり運用方針(どのくらいのリスクをとったりリターンを狙うかなど)がありますし、地域も海外には米国や中国など個別の国のものもあれば、アジアやヨーロッパ、先進国や新興国などいろいろあり、それらの組み合わせもあるのでこれだけ多くの種類の投資信託の商品があるんですね。
商品の組み合わせでリスクの大きさが違う
商品の組み合わせによってリスクの大きいものやリスクの小さいものなどいろいろあります。
国債を中心とした低リスクの商品から、値動きの大きな株式などで積極的に運用益を狙いに行くハイリスクハイリターンなものまであり、商品を分散したり組み合わせたりすることでうまくリスク管理をしています。
また、商品ごとにテーマがあるので、わかるようになってくると投資信託には「選ぶ楽しさ」もあります。
はじめてのときはファンド名を見ても全く意味がわからないただの名前の羅列に感じるかもしれませんが、いくつかポイントと用語を覚えてしまえばファンド名を見ただけでなんとなくわかるようになります。
ファンド名で知っておきたい基本用語
ファンド名によく出てくる用語がわかればファンド名からどんなファンドなのかがわかるようになります。
- ファンド
- 投資信託という意味。名前で使われるときは「○○投資信託」より「○○ファンド」とつくことが多い。
- ハイイールド
- 利回りが高く信用格付が低い債券のことで、ジャンク債などともいわれます。
- インデックス
- 指標(日経平均やNYダウ等)に連動するように運用されるもの
- ノーロード
- 購入時手数料が無料のもの
- 株式
- 株式に投資するもの
- バランス型
- 株式や債権などをいろいろ組み合わせ「分散投資」をするもの
- アクティブ型
- 平均を上回る運用を目指すもの
- BRICs
- ブラジル・ロシア・インド・中国の頭文字
- リート(REIT)
- 不動産投資信託に投資するもの
- USリート
- 米国の不動産投資信託に投資するもの
- Jリート(J-REIT)
- 日本の不動産投資信託に投資するもの
- レアル
- ブラジルの通貨「レアル」建てもしくはレアルの為替に連動する
- ランド
- 南アフリカの通貨「ランド」建てもしくはランドの為替に連動する
- 毎月
- 分配金を毎月出すタイプ
- eMAXIS
- 購入時手数料が無料で、運用にかかる手数料も低いことが特徴で個人投資家の人気の商品
これらの基本用語+運用会社名など(野村・フィデリティ・ニッセイなど)が入ったりしてファンドの名前がついていますが、この基本用語を押さえてランキング一覧のファンド名を見てみると、「ファンド名からある程度内容がわかるんだな」というのが理解できると思います。
例えばファンド名が「USリートノーロードファンド」なら「米国の不動産投資信託(USリート)に投資するファンドで手数料無料(ノーロード)のものなんだな」、ファンド名が「ニッセイ日経225ノーロード」なら「ニッセイが運用する日経225に連動する手数料無料のファンドなんだな」という感じです。(※ファンド名は解説のためにテキトーにつけました。あるかもしれないしないかもしれません)
投資信託の選び方(実践編)
最初に投資信託は「投資に詳しい人が資産運用してくれるもの」と言いましたが、「こういう商品をこういうふうに運用しますよ」と決められた投資信託の商品がたくさんあり、その中からあなたの希望に合うものや「これはいいな」と思うものを買えばいいのです。
「こんなところに投資したい」というのが決まっている人にとっては非常に便利な投資商品だし、投資信託が「初心者向けの投資商品」と言われるように、リスク(ハイリスクハイリターンかローリスクローリターンかその中間か)や、お金の増やし方(配当のように安定した収入が欲しいのか商品価値を高めて売却したときに利益を出したいのか)を決めればそれに合った商品を探すことができます。
どういう投資をしたいのかを決める
よく「投資信託は商品の選び方がわからない」という話がありますが、それはどういう方向性で投資したいのか決まっていないから決められないだけで、そこさえ決めてしまえばあとはそれに合った商品を探すだけなので、これだけ多くの投資信託があればけっこうすぐに見つかります。
どんな商品に投資をしたいのかが決まっていれば(例えば有名な「金持ち父さん」の本のようにアメリカの不動産に投資をしたいというように)、そういった投資信託の商品を探せば良いのです。
「投資先とかはどこでもいいからとにかくお金を増やしてほしい」というのであれば、これまでの投資信託の運用履歴を見て順調に商品の価値が高まっているものを選べばいいわけです。
初心者にはわかりやすい「インデックス型」投資信託
また、初心者のうちは「わかりやすいものがいい」というかたも多いでしょう。
その場合はインデックス型といって、日経平均株価やTOPIXなどの大きな株の指標と値動きが連動する投資信託もあります。
日経平均株価と連動しているならわかりやすくて初心者でも始めやすいかもしれませんね。その場合はインデックス型の投資信託もあれば、投資信託が上場したETFというものもあり、ETFは株のようにリアルタイムで売買できます。
信託報酬が安いインデックスファンド
インデックスファンドは信託報酬が安いものが多いです。
インデックスファンドは、日経平均やTOPIXなどの指数に連動する投資信託です。
一般の投資信託の場合はいろいろなテーマで運用するので、戦略や戦術が必要で、運用者の腕が試されるものですが、インデックスファンドは指数に連動するように運用されるため、どう運用するかがある程度決まっています。
運用がしやすい分インデックスファンドは信託報酬も安いということになります。
また、インデックスファンドよりさらに安いETFという商品もあります。
投資信託の画面への行き方
証券会社の検索で投資信託の商品を探しても出てこないことがあります。基本的に最初の画面は株の検索になっていることが多いので、まず投資信託の検索画面に行く必要があります。
例えばマネックス証券の投資信託の画面への行き方は、ログイン後のホームページから「商品・サービス」というボタンの上にマウスを持っていくと以下のように投資信託メニューが表示されます。
図1.ログイン後の画面
投資信託のページに行くと以下のようになっています。
図2.投資信託画面
このページの少し下のほうに行くと「ランキング」や「銘柄を探す」という部分がありますので初心者で選び方がわからない方はまずはそこでどんな商品があるかを見てみるとよいでしょう。
また、条件を指定して検索をしたい場合はファンド検索もしくは上記の画面の「銘柄を探す」という検索窓の横にある虫めがねマークをクリックする(検索窓は空欄のままでもOKです)とファンド検索の画面に行くことができます。
今回はマネックス証券での解説でしたが、投資信託の購入でおすすめの証券会社なども参考にしてください。
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