金利で株価はどう動く?金利と株価の関係

一般に金利が上がると株価は下がる、と言われています。その理由はなぜでしょうか。

金利と株価の関係

金利が上がると株価は下がる?

金利が上がると株価が下がる理由の一つは、預貯金の利息にあります。金利が上がると、銀行に貯金をしておけばお金が少しでも殖えていきます。そのため、リスクのある株の取引などをしなくても、少しでも殖えればいいという人は株の取引などせずに貯金をします。そのため、株式市場にお金がまわらず株価は下がっていきます。

会社側からすると、金利が高ければ設備投資の資金を借りた際に支払う利息が高くなるので、積極的に設備投資などをして事業拡大をするのがむずかしくなります。積極的に事業拡大ができないので業績が良くならず、株価は上がりにくくなります。

金利が下がれば株価は上がる

金利が下がると、銀行に貯金をしてもお金が殖えていかないので、お金を何かに使おうとします。リスクをとってでも株の投資を始める人が増え、株式市場にお金がまわり、株価は上がっていきます。

会社側からすると、金利が低ければ設備投資などの資金を借りても支払う利息が少なくて済むので、積極的にお金を借りて設備投資など、事業を拡大することができるため、業績が良くなっていきます。業績が良くなれば株価は上がっていきます。

バブル時代の株価と金利

バブル時代、株価はものすごい勢いで上昇していきました。金利の引き下げによって大量のお金が市場に出回り、金利が低いので有利な運用先を求めて個人・企業ともに株や不動産などの投資にお金をまわしたためです。株価は実際の価値よりもかけ離れて高くなりました。泡がふくらむように急激に上昇したため、「バブル」と呼ばれるそうです。

しかし、1990年以降、金利が上昇したことで、株式市場から大量のお金が引き上げられていきました。バブル時代に大量の株が発行されていたので、株の需要を供給が大きく上回って、株価は急激に下落。泡がはじけたようにバブルは終わりをつげました。

全ての業種に当てはまるわけではない

ただし、これらは一般的な話であって、個別の会社からすれば金利はあまり関係のない会社もあります。いくら金利が高くてもそれ以上の利益が見込めるならお金を借りて設備投資にまわすこともできます。また設備などとは関係なく業績が上向く会社もあるので、金利はと株価の関係は上がる/下がる要因のうちの一つとして、市場全体の強気・弱気を判断する材料の一つと考えておきましょう。

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