ネット証券やFXのキャンペーンで取引コストを考えてもプラスなのはどれ?
証券会社のキャンペーン情報を長くチェックしていると、「このキャンペーンはいいな」というものもあれば「良さそうに見えて実はよくないキャンペーン」もあります。
ネット証券やFXのキャンペーンはたくさんあり、口座開設キャンペーンの金額も「最大○万円プレゼント」など金額が大きいものがあります。
特にFXがからむと金額が大きくなりますね。
「本当にそんなにもらえるの?」
と思うかもしれませんね。一応、ちゃんと条件を満たせば実際にもらうことはできるのですが、FXの場合条件を満たすためのコストを考えるとあまりお得とは言えないものも多いです。
ようはもらえる金額よりかかるコストのほうが大きいというものもあるということです。
特にFXが絡むと「○万円プレゼント!」とか万単位、場合によっては10万円以上の大きな金額でやっているキャンペーンもありますが、取引のコストを計算したりリスクを考えて実際に計算してみると「これ全然得じゃないよね笑」というものが多いです。
そういった意味で、「ちゃんとお金がプラスになってもらえるキャンペーンてどれ?」というのを探したものはページの後半で紹介しますが、まずはキャンペーンの紛らわしい言い回し(キャッシュバックなど)の意味をちゃんと確認し、次にキャンペーンの金額と取引のコストを実際に計算してみます。
キャンペーンの紛らわしい言い回しの確認
株(証券会社)やFXのキャンペーンでは「○○円プレゼント」「○○円キャッシュバック」「抽選で」「もれなく」言い方はいろいろありますが・・・
まず確認したいのは抽選でもらえるのか、条件を満たせば確実にもらえるものなのかですね。抽選の場合はもらえないこともありますからね。
「キャッシュバック」より手数料無料のほうが得
そして次に、重要なのが「キャッシュバック」という言葉です。
なんとなく「1万円キャッシュバック」だと1万円もらえる気がする人もいるようですが、キャッシュバックは「使った分を還元」なので手数料ゼロまたは手数料の割引と実質は同じです。
つまりキャッシュバックの場合は「お金が増えるわけではない」ということです。手数料の返金という感じですね。
そして「キャッシュバック=手数料の返金」と考えると、「3万円キャッシュバック」は「3万円の上限がある手数料無料」とも言えます。
そうなると、キャッシュバック金額に上限がある「○万円キャッシュバック」より「2ヶ月間手数料無料」などのほうが有利ですね。
例えば岡三オンラインの最大3ヶ月間、取引手数料全額キャッシュバックというキャンペーンがあります。期間中の手数料が3万円以上かかる取引をしても無料、5万円分でも10万円分でも無料ですが、これがもし3万円キャッシュバックのキャンペーンだったら3万円しか返ってきません。
「3万円キャッシュバック」というと何となく3万円もらえるような印象があり、お金が増える気がして「手数料無料」より良いキャンペーンのような気がしてしまいますが、実質的には手数料無料のほうが良いキャンペーンですね。
さて、キャッシュバックの意味が理解できたら、キャッシュバックよりも「手数料無料」や「○円プレゼント」というキャンペーンのほうがいいということがわかったと思います。
- お金を増やしたいならキャッシュバックではなく「○円プレゼント」などを選ぶ
- 手数料を安くするなら上限が決まっているキャッシュバックより「手数料無料」のほうが良い
ということですね。
しかし、ここでお金が増える「○円プレゼント」にもまだ落とし穴があります。キャンペーン条件に取引がある場合、手数料がかかったりリスクがあります。
特にもらえる金額が大きいFXのキャンペーンは注意です。
FXの「○万円プレゼント」と取引コストを計算して比較
FXのキャンペーンでよくある「〜通貨以上の取引で○万円プレゼント」というのがありますが、そのほとんどは実質的には「手数料の割引」です。
FXのキャンペーンやネット証券のキャンペーンでも取引条件がFX取引の場合は「最大○万円プレゼント」など金額の大きいものがありますが、そのキャンペーンの適用条件は何万通貨も購入というもので、スプレッド(※)を手数料と考えると、ただの手数料の割引になります。
※スプレッドというのは通貨を買う値段と売る値段の開き。空港や銀行でドルなど外貨に両替するときに日本円から外貨にする値段と外貨から日本円に戻すレートが違いますよね。それと同じです。FXでは取引での手数料はかかりませんがこのスプレッドが実質的な手数料になります。スプレッドは会社によっても違うし取引する通貨によっても違います。また状況によって変動します。
例えば実際に今あるキャンペーンを1つ例に計算してみると・・・
キャンペーンで5万円もらえる条件が5000万通貨の取引でした。そこはドル円のスプレッドが0.3銭だったのでそれで計算するとスプレッドでの損失が15万円かかります。
つまり、「米ドルを買ってすぐに日本円で買い戻す」ということをした場合、その間にレートが一切動かなかったとして15万円減って戻ってくるということ。実質的には手数料と同じですよね。しかも5000万通貨も一気に買ったり売ったりしたら普通はレートは動くでしょう。
- キャンペーン金額:5万円
- スプレッドの損失:15万円
わお!5万円もらえたけど15万円減ってる!
「5万円プレゼント」だけど、お金が増えるどころか減る可能性のほうが高いということですね。「手数料○円割引」とか、せめて「5万円キャッシュバック」にしてくれたほうが印象と事実が合いますね。まあFXの場合は手数料では無いのでそういう表記しかできないのかもしれませんが・・・
ちなみに、そこでは500万通貨の取引では2万円プレゼントでしたのでそちらで同じくドル円のスプレッドが0.3銭で計算するとスプレッドでの損失は15000円、キャンペーンでもらえるのは2万円なのでこちらは5000円のプラスですね。
ただし、「レートが動かなければ」です。500万通貨なので0.1銭でも下がれば、(例えば1ドルが110円10銭から110円09銭にマイナス0.1銭下がれば)×500万なので5千円下がり、キャンペーン分は吹き飛ぶ計算です。FXで0.1銭なんて一瞬で動きますから500万通貨というのはかなりハイリスクですね。
5000円もらうためにそれだけのリスクを取るというのは現実的ではありません。
※キャンペーンを否定しているわけではなく、「キャンペーンのために取引をするのは本末転倒」という意味でこの記事を書いています。
ちなみに別の会社のあるキャンペーンではキャンペーンで最大の金額をもらえる条件は15000単位(=1億5000万通貨)。ドル円のスプレッドが0.3銭で計算するとその差は45万円。
さすがに45万円ももらえるキャンペーンはなく、FX取引でのプラスが出なければ大赤字ですね。
だとすると、FXのキャンペーンはほとんどが「大金がもらえるような印象」を受けますが「実質的には手数料を割引しているだけ」のようなものです。
そうなると、「ちゃんとお金がプラスになってもらえるキャンペーンてないの?」と思うかもしれませんが、あります。さすがにFXのように10万円近いものはありませんが、
現金プレゼントで、取引コストがかからない、または取引コストよりキャンペーン金額のほうがはるかに大きい、つまり「ちゃんとお金がプラスになってもらえるキャンペーン」です。
すみません、前置きが長かったですね。けどここまでの前提を共有しないとわからないので、おつきあいありがとうございました。
ちゃんとプラスになるキャンペーンは?
これまでの前提をもとにすると、
- 「キャッシュバック」ではなく現金でのプレゼント
- 取引コストがかからないor小さいもの
これを満たすキャンペーンは以下のものになります。
岡三オンライン 2000円 取引コスト「ゼロ」
当サイトとのタイアップキャンペーンで2000円がもらえます。
取引が条件ではないので必要コストもありません。(銀行振込で入金をする場合は振込手数料がかかりますが、即時入金サービスなら無料で入金できます)
友達紹介キャンペーン 3000円くらいが多い
ネット証券の友達紹介キャンペーンは家族OKなのでもらいやすいです。ただし、紹介されたほうの人に取引条件がある場合があるのでキャンペーンの条件はしっかり確認しておきましょう。
SBI証券 2000円 取引コスト「ゼロ」
SBI証券は今は当サイトではタイアップしていないですが別のサイトではまだタイアップしているキャンペーンがあります。
サイトによって2000円〜2500円くらいもらえるようですが、SBI証券だけでなく住信SBIネット銀行の口座も必要で、「SBI証券の総合口座から住信SBIネット銀行のハイブリッド預金へ振替をする」ということをしないといけないので「そこまでやるかな?」という印象はあります。
ただ、ちゃんとその通りやれば確実にお金がもらえますし、もともと住信SBIネット銀行の口座を持っている人ならそこまで手間がかからないのでやってみてもよいとは思います。
>> SBI証券タイアップキャンペーン(※当サイトはSBI証券のタイアップ企画に参加していないため外部の別サイトです)
「タイアップキャンペーン」て何?
タイアップキャンペーンというのは、特定のサイトや広告媒体と提携して「そのサイト等を経由して申し込んだ場合だけ対象になるキャンペーン」です。
飲食店の予約時に「ホットペッパー見ました」って言うと割引してくれる、みたいなイメージでしょうか笑(ホットペッパーという「提携した特定の媒体」からの予約)
新聞や雑誌の場合は申し込み時にキャンペーンコードを伝えたり、サイトならそのサイトの申し込みボタンをクリックすると、通常の申し込みページではなくわかりやすいタイアップページにリンクしているのでそこから申し込みをするとか、サイトでもキャンペーンコードが必要なものもあります。
例えば当サイトとタイアップしている岡三オンラインの場合は以下ような感じです。
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