「見せ玉(みせぎょく)」-株価を操縦する手法

見せ玉(みせぎょく)とは

見せ玉(みせぎょく)とは、購入の意思がないのに高値で買い注文を出し、買い気配が高まった後に注文を取り消す手法です。

株の注文をするときは他の人の注文状況である「」を見ますが、たくさんの買い注文が入っていると「これだけ買いの注文が入っているんだから」と心理的に期待し、他の方の買い注文を誘います。

例えばある銘柄を前日に株価100円で買い、翌日の取引開始前の時間にその銘柄に110円くらいの大量の買い注文を入れます。板に大量の買い注文が入っているのを見た他の人は「何かあるんじゃないか?」と思い、買い注文を入れます。

そうやって他の人の買い注文が集まったところで自分の注文を取り消し、自分が買った株を高く売り、不正に利益を得るという手法です。

もちろん「大量の買い注文」が出せるだけの資金は必要ですが、実際に買うわけではないのでリスクは無く、小型株などではやりやすい手法なので、気をつける必要があります。とは言っても、板に大きな買い注文がある時というのはサプライズ材料の発表等で大きな買い注文が集まっている可能性もあるので、買いのチャンスの場合もあり、この見せ玉は本当にやっかいです。

「見せ玉」には注意しましょう

もちろん見せ玉は証券取引法違反(相場操縦)となり、違法なので自分でやってはいけませんよ。実際に捕まった人もいます。

取引時間前に大きな買い注文があるときは、誰かがこの「見せ玉」を仕掛けているのではないか注意し、実際にその注文が約定されるかまで見て判断したほうがよいかもしれません。

 

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