ボーナスで一気に株を買うか、定期的にコツコツ株を買うか

ボーナスで株を買って一儲けしようと考えている場合と、積立のように定期的に定期的にコツコツと株を買って資産形成して行こうという考え方の場合、基本的に投資する対象銘柄の選び方や投資額も変わってきます。

「一発逆転の大儲け」こそ実は地道な努力が必要

まず、一儲けを考えるなら、一時的な株価急騰を見込んで銘柄選択をするしかありません。株価急騰の必要かる十分な条件とは業績が一挙に上がるニュースが出ることです。インサイダー取引で、このニュースを掴むために違法行為をする人が後を絶たないことをみれば、株価がいかに話題性で左右されるかがおわかりいただけるでしょう。

ただ、このニュースは公開される前に誰も教えてくれません。教えてもらったとすれば、インサイダー取引で、悪意がなかったとしても商法違反、証券取引法違反で逮捕されてしまうのです。

ですから投資家は鵜の目鷹の目で、株価に影響が出てきそうな条件を探します。ただし、いち早く株価急騰につながる情報を配信などとセールストークをしている一部のいかがわしい投資顧問などは、自分が持っている株価を上げようとして情報発信していたりするから注意が必要です。

株価が上がった恩恵を得るためには、自分で丹念に細切れの情報を探して、こうなった場合に、この銘柄の株価は急騰するという物語を自分で組み立てていかなければならないというのが現実なのです。

買う回数は少ないし、少ない売買で大きな利益を出すので派手に見えるけど、実際はその前の情報収集やタイミングを待つことなどを考えると、こちらのほうがいろいろ考えないといけないし地味です。

それをせずに表面だけ真似して地味な努力なしに一気に儲けようとすると、大損する可能性のほうが高い、まさに株でギャンブルになってしまいますね。

実は、考えたり調べたりといった面倒なことをするのが嫌な人ほど「コツコツと資産形成」のほうがおすすめです。

コツコツと資産形成を目指すなら「ドルコスト平均法 」

一方で、定期的に株を買って資産形成を目指すなら、逆に変な思惑に惑わされることはありません。日本の経済が存在していくためには、この企業の存在がなければならないという会社の株を、毎月あるいはボーナスごとに買い続けていけばいいのです。

この定期的に買い続けていく手法をドルコスト平均法と言います。たとえ2回目の投資の際に、最初に買ったときよりも株価が下がっていたとしても、平均購買価格は下がります。

株価が平均購買価格を上回った時点で利益が出ている計算になりますから、ドルコスト平均法は長期的な投資スタイルで利益を出しやすくなる方法なのです。もし株価が上がり続けているとなれば、ずっと利益が出ている計算になることもおわかりいただけると思います。

このドルコスト平均法は、株の銘柄を組み合わせて運用する株式型投資信託に用いると効果が高まってきます。日経平均と連奏する日経225インデックス投信のような商品ならば、手数料も安いので資産形成を考える際に商品候補の筆頭としても考えられるでしょう。

この記事を書いている今(2012年10月)から始めれば、日経平均が1万円を上回れば利益確定。もし、老後生活にはいるとき、日経平均が1万5000円などになっていたら投資資金の倍近くの金額が返ってくることも考えられます。

年金破綻もウワサされる時代ですから、資産形成術をもっと重要視することは必要なことだと言えますよね。

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