相続した株を売りたい(現金化したい)ときはどうすればいいの?
株を相続した(相続した財産に株があった)場合、株取引をしたことがない人はどうすればよいかわからず困ってしまうかもしれません。
相続した株が上場株の場合はやり方さえわかれば簡単で売って現金化することもすぐにできます。「会社名+株価」で調べて株価×株数がその株の評価額です。
このページでは、相続した株が上場株の場合に、どのようにしたら売って現金化することができるのか、または、すぐに売らなくてもいつでも売れる状態にして持っておく状態にできるかを解説します。
このページの内容
※相続に関することは当サイトは専門外なので弁護士や税理士等の専門家に相談してください。ここでは「上場している株を相続した」という前提で株の売却に関する内容を株取引の経験がない方向けに書いています。
1.まずは証券口座を作る
株を保有するには証券会社の口座(証券口座)が必要になるので、まずは証券口座を作ります。
基本的には亡くなったかたが使っていた証券会社で良いですが、店舗型の証券会社の場合(例えば野村證券や大和証券など)は株を売って現金化するときの手数料がとても高いです。
そこで、株を売るときの手数料が安く、スマホで簡単に売ったり資産状況を見たりできるネット証券に事前に口座を作っておくのもおすすめです。
口座を持っているのが亡くなったかたと違う証券会社でも「移管」という手続きで株を移すことができます。
大手の中でもSMBC日興証券のダイレクトコースは手数料もネット証券とほぼ同じ水準の安さで、手数料無料で株を移管できる証券会社なのでおすすめです。
2.相続の手続きをする
相続の手続きは、亡くなったかたが使っていた証券会社で行います。相続が発生したことを伝えて名義変更などの手続きを行います。
基本的に以下のような書類が必要になります。(証券会社によって違う場合があるので証券会社に問い合わせてください)
- 相続による株券名義書換依頼書
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 遺産分割協議書
- 相続人全員の印鑑証明書
- 相続人全員の戸籍謄本
※相続人=相続するかた、被相続人=亡くなったかた
相続の手続きをすると、あなた名義の株になります。
ここで、別の証券会社で管理したり売ったりたい場合は移管の手続きも一緒に依頼しましょう。
移管の手続きがすぐ済むように、事前に口座を作っておくとよいですね。移管の手数料が無料で株の売却の手数料も安い証券会社もありますよ。
3.株を売るのは簡単
相続した株が自分の名義の証券口座に入ったら、あとは売るのは簡単です。店舗型の証券会社なら店舗の窓口や電話で売ることができるし、ネット証券や大手証券会社ならスマホやパソコンの操作で簡単に売ることができます。
ただし、手数料がかなり違うのでネット取引がおすすめです。例えば野村證券では100万円分の株を売る手数料が店舗の窓口では12188円、オンライントレードで9750円と、どうやって注文するかで手数料が違います。
ネット証券や、店舗型でもオンライン専用の口座ならかなり安くなります。同じ野村證券でもオンライン専用支店で100万円分の株を売るなら手数料は1048円(電話での注文なら7648円)になりますし、ネット証券は手数料比較表を見るとわかるようにもっと安いところも多く、手数料無料で取引できる証券会社もあります。
ネット証券でも電話サポートはついていますので、操作のやり方は無料で教えてもらえます。電話で「この株を売って」という売却指示は手数料がかなり高くなりますが、オンラインで売るのはやり方さえわかってしまえば簡単です。
4.株を現金化するには出金手続きが必要
株が売れると、証券会社の口座にお金が入ります。証券口座のお金を現金化するには出金という手続きをして、自身の銀行口座に振り込んでもらいます。
基本的に出金手続きの振込手数料は無料(証券会社が負担)のところが多いです。
大手証券会社などはATMから引き出せる銀行のキャッシュカードのようなカードをもらえるところもありますが、使えるATMが限られているため振込してもらうのがおすすめです。
すぐに全部売らなくても大丈夫
株は100株単位で自由に売買できます。相続税の支払いなどで「どうしてもすぐ現金化したい」という場合を除けば、慌てて現金化しなくても大丈夫です。
株を売却してから現金として引き出せるまでの期間は2営業日です。基本的に上場株ならすぐに売れますので、土地や不動産などのように現金化するのが大変なものではありません。
そのため、必要な分だけ売って現金化してあとは残しておいてもいいし、売ってほかの株を買ってみるのもよいでしょう。
株を持っていれば、どこの会社の株かによりますが、配当金や株主優待がもらえたりします。
ただし、株価が上がって価値が上がる可能性も株価が下がって価値が下がる可能性もあるため、そういったリスク資産を持つのが苦手という場合は売っておけば安心かもしれません。
いずれにせよ、まずは証券口座を作りましょう。
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