株や投資信託を移管する方法(他の証券会社に移す預け替えのやり方)

株を移管する方法(他の証券会社に移す預け替え)

持っている株や投資信託を他の証券会社に移したいときは、移管(預け替え)という手続きをします

手数料の高い大手証券会社から手数料の安いネット証券に移してから売りたい場合など、移管したほうがかなり得になるケースは多いです。

A証券からB証券への移管(預け替え)という形になりますが、手続きは移管元のA証券だけで済みます。

ここでは、株や投資信託を他の証券会社に移管する方法やかかるコストなどを解説します。移管の手数料をゼロにする方法も書いておきますね。

移管手続きをするメリット・デメリット

「わざわざ書類を提出して移管なんてしないで、いったん売って別の証券会社で買えばいいんじゃないの?」という質問も多いので、まずはじめに移管のメリット、そしてデメリットをお伝えしておきます。

移管をするメリット 手数料と税金の節約

移管の手続きをするメリットは、手数料と税金の節約です。

売って買い戻すというやり方だと、往復の手数料がかかります。ただ売りたいだけ(買い戻す必要がない場合)だとしても、移管先の証券会社のほうが手数料が安い場合には移管してから売った方が手数料が安く済みます。(同じ金額の取引でも店舗型の証券会社は手数料がネット証券の10倍以上かかることもあります)

税金に関しては、含み益がある場合に、売ってしまうと利益に対して税金が引かれてしまいます。移管なら含み益のまま他の証券会社に移動できます。

また、株主優待の長期保有特典を受けている場合など、全部売ってしまうと株主番号が変わり、長期保有の株主優待が受けられなくなる場合があるので、移管をしたほうが安全です。

移管をするデメリット

移管の手続きをするデメリットは時間がかかること、その間株を売ることができないことです。移管手続きには約1週間〜3週間程度かかり、その間は株を売ることができないため、株価の急変などがあっても売却できないリスクがあります。

また、証券会社によっては移管の手数料がかかる場合があります。移管元でかかった移管手数料を負担してくれる証券会社もあります。

移管手続きの手順

移管の手続きは難しいものではなく、基本的には移管元になる証券会社に必要な書類を提出するだけです。(基本的に窓口または郵送での手続きになります)

その際に移管手数料がかかるところもありますが、移管先の証券会社によっては移管元でかかった移管手数料を負担してくれる証券会社もあります。

必要書類の提出後はだいたい1週間〜3週間程度で移管手続が完了し、移管先の証券会社に移ります。

基本的に移管先(入庫)では特に必要な手続きも無く手数料もかかりません。

ただし、一部の証券会社では移管先でも書類が必要な場合もあるので、移管したい証券会社にも確認しておきましょう。

  1. 移管元の証券会社に必要書類を提出
    (証券会社によっては手数料がかかる)
  2. 完了まで待つ
  3. (移管先の証券会社によっては、必要書類がある場合や、手続きをすることで移管元の証券会社でかかった手数料を負担してもらえる場合もある)

移管の手続きに必要なもの

「口座振替依頼書」もしくは「特定口座内上場株式等移管依頼書」が必要です。記入・捺印して移管元(今株を預けている証券会社)に提出します。

「振替先(受方)口座明細」に、移管先の証券会社の情報の記入が必要です。

  1. 証券会社名
  2. 部支店名
  3. 所在地
  4. 機構加入者コード
  5. 加入者口座コード(移管をする際に必要な21桁の番号・口座番号とは違います)

これらの情報は移管先の証券会社に確認してください。(ログインしてネットで見れる場合もあります)

株式や投資信託の移管(預け替え)にかかる手数料

移管手数料は、「他社に移管する(出庫・移管元になる場合)」「自社に移管する(入庫・移管先になる場合)」の2つがあります。

例えばA証券からB証券に移管する場合は、移管元のA証券の出庫(他社に移管する)手数料と、移管先のB証券の入庫(自社に移管する)手数料を見る必要があります。(基本的には移管先の入庫手数料は無料が多いです)

  1. 移管元(出庫手数料)
  2. 移管先(入庫手数料)
    ※無料が多い

ネット証券の場合は入庫・出庫手数料どちらも無料のところも多いですが、店舗型の証券会社の場合は「入庫(自社に移管するとき)は無料で出庫(他社に移管するとき)は有料」というところが多いです。(他社に移管されるとその証券会社の預かり資産額が減るわけですからね)

例えば最大手の野村證券の場合は以下の出庫手数料がかかります。

この出庫手数料がやっかいですね。例えば野村證券からSBI証券に移管する場合、SBI証券の入庫手数料が無料だったとしても、野村證券側で手数料がかかってしまいます。

ただ、移管する時にかかった手数料に関しては移管先の証券会社が移管元でかかった移管手数料を負担してくれて実質無料で移管ができる証券会社もあります。

例えば松井証券は移管手数料キャッシュバックで実質無料、SMBC日興証券も時価総額10万円からの移管は手数料負担サービスの対象で、移管元でかかった手数料を株式だけでなく投資信託も対象です。

またSMBC日興証券のダイレクトコースは大手証券会社なのに手数料もネット証券並みに安いのでおすすめです。(参考:証券会社の手数料比較表

詳しくは株や投資信託の移管手数料を実質無料で他の証券会社に移す方法を参考にしてください。

投資信託の移管のときの注意

上場株式の移管はどの証券会社でも問題ないのですが、投資信託の移管の場合は注意があります。

投資信託は取扱商品が証券会社ごとに違うため、A証券では取扱いしている投資信託をB証券では取扱いしていないということがよくあります。

移管先の証券会社がその投資信託を取り扱いしていない場合は移管できないので、投資信託を移管する場合は事前に移管先の証券会社でその投資信託を取扱いしているか確認が必要です。

 

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