米国株投資のマネーマシンの作り方(中田敦彦のYouTube大学より)
中田敦彦のYouTube大学は、チャンネル登録者が300万人に迫る勢いの人気チャンネル。その中で「お金の授業」としていくつかの動画を上げて話題になりました。
- 【預金か投資か@】大人も子供も知っておくべきお金の増やし方入門
- 【預金か投資かA】低金利の銀行預金から儲かる株投資に切り替えよ
- 【株投資@】誰でも稼げる米国株投資~富裕層になるための鉄則~
- 【株投資A】金が金を生む米国株高配当マネーマシンの育て方
- 【お金の授業総まとめ@】計16冊のお金の本を読み込んだ中田の結論は?
- 【お金の授業総まとめA】中田の結論は米国株「○○○」を一括購入
米国株高配当マネーマシンを育てよう、そのやり方は簡単で米国株のあるインデックスファンドを買い続けよう、というものでしたね。
初心者向けに基礎から解説しているので長いですが、ある程度知識がある人は以下の2つの動画で結論がわかります。
「お金の授業総まとめ」として、16冊のお金の本を読みこんだ中田さんが最終的な結論をざっくり言うとこんな感じでした。
「全米株式かS&P500のインデックスファンドに全額投入!長期でコツコツ積み立てながら分配金を再投資して複利運用していく」(その根拠など詳しくは動画を見てください)
ある程度投資経験がある人のために根拠をざっくりかみくだいて言うと(ざっくりなので細かい違いは許してください)
「インデックスファンドに全額投入」の根拠
- 銘柄選ぶのもいいけど、毎日毎日分析して、そう簡単に見つからない優良銘柄を探す時間と気力ある?
- お金に働いてもらうのが投資家、なのに「個別株を選んで買う」って"労働"じゃない?どれだけの時間と労働が必要か?
- 投資信託なら運用をプロに任せられるけど・・・
- アクティブファンド(プロが利益を上げるために運用)よりインデックスファンド(S&P500などの指数に連動させる)のほうが成績が良い(=プロでも平均値以上の成績を出せていない)
- 実はウォーレン・バフェットの運用成績さえも(初期のころは相当上回っていたが)近年は指数と同じかそれ以下
だから、「ごちゃごちゃ考えずインデックスファンドでいいじゃん」というのが、かなりざっくりですが中田さんがインデックスファンドを勧める根拠でした。(詳しくは動画を見てくださいね)
”米国株”のインデックス投資の成長性が高い根拠
- 日本企業は上場したらなかなか廃止にならない(指数の足を引っ張る企業がいる)
- 米国は厳しいから業績悪いとすぐ上場廃止になる(業績悪い企業に指数が足を引っ張られにくい)
- さらにS&P500はめちゃめちゃ基準が厳しく入れ替わりが激しい(米国株の中でも優良な企業を厳選したオールスター的なイメージ)
- つまり「S&P500の投資信託」はめちゃめちゃ厳しい基準で選んでポートフォリオの入れ替えを自動的にしてくれているようなもの
- しかも、インデックスファンドだから手数料が安い
- 投資に時間を使いたくない人のやり方として適している
- 投資の神様ウォーレン・バフェットも奥さんに「俺が死んだら持ってる金の9割を S&P500で運用しろ」「残りの1割を国債へ」と言っている
だから、「日本株より米国株のインデックスファンドがいい」というのが、米国株インデックス投資を勧める根拠でした。(こちらも詳しくは動画を見てくださいね)
4000社の全米株式か、厳選したS&P500か
中田さんのおすすめは”米国株のインデックスファンド”でしたが、その中でも2つに分かれています。
最終的に勧めていたのは「全米株式かS&P500のインデックスファンド」つまり、約4000社ある米国株全体に投資するか、米国株の中でも厳選したS&P500に投資するかの2択で、中田さんはS&P500派ということでした。
どの銘柄を買えばいい?
動画の中で出てきたのは、バンガード社のVTSAXという全米株式に投資する投資信託です。ただし、VTSAXは米国の投資信託なので日本では買いにくいです。
日本でも簡単に買えるものとしては、VTSAXのETF版のVTIというもの(全米株式に連動)。こちらはETFなので日本でも米国株取引で簡単に買えます。(VTIの買い方)
S&P500に連動するETFならVOOというETFがあります。(VOOの買い方)
VTIもVOOもいずれも動画で出てきたバンガード社(VTSAXの運営会社)のETFです。
VTIもVOOも外国株取引ができるネット証券なら、ネットで簡単に買うことができます。
マネックス証券
※無料で外国株の口座開設ができます
マネックス証券で米国ETFを買うための口座の作り方は米国株取引の口座開設や基礎知識を、実際に購入するときの手順に関しては米国株の買い方(銘柄購入の手順)を参照してください。
日本の投資信託でも投資することができる
実は、VTI(全米)やVOO(S&P500)に投資するのと同じことが日本の投資信託でも可能です。
■楽天・全米株式インデックス・ファンド(≒VTI)
主にVTI(全米)に低額で投資ができる投資信託。VTIを小分けにして売ってくれる投資信託です。(※以下楽天VTIと表記します)
■SBI・V・S&P500(≒VOO)
VOO(S&P500)に低額で投資ができる投資信託。VOOを小分けにして売ってくれる投資信託です。
動画の中で中田さんが言っていたのはこちらのほうですね。
投資信託のほうが信託報酬がかなり高い(VTIとVOOは0.03%、楽天VTIは0.162%、SBIVOOは0.0938%)ですが、メリットもあります。
名前に楽天やSBIとついていますが、楽天証券やSBI証券以外でも買うことができます。楽天証券で買うと有利、SBI証券で買うと有利ということも特になさそうです。
マネックス証券とSBI証券は上記2つの投資信託もVTIもVOOも全て買うことができます。(楽天証券はSBI・V・S&P500が買えません)
これらは投資信託になるので、ETFとは少し違いますが、いろいろ調べてみた結果、この動画で言っている「マネーマシン」を作る、分配金を再投資して複利運用しながら積み立てていくという買い方なら、投資信託のほうが有利そうです。
ここから先は動画では言っていなかったことです。
投資信託で買うのと米ETFとどっちがいいの?
まず、投資信託のほうが信託報酬がかなり高いので、運用コストの面ではVTIかVOOが有利です。VTIとVOOは0.03%、楽天・全米株式インデックス・ファンドは0.162%、SBI・V・S&P500は0.0938%です。
VOOは3倍以上、VTIは5倍以上の運用コストがかかります。
しかし、VTIとVOOで運用するには税金面や手間の面で大きなデメリットがあり、日本の投資信託はその点が有利になります。
VTIとVOOで分配金を再投資(複利運用)するデメリット
まず、VTIとVOOで分配金を再投資(複利運用)する場合、分配金を受け取った後に自分で買い増しする手間があります。自動で積立が基本的にできません。
次に、税金面での大きなデメリットがあります。
VTIとVOOの分配金を受け取るときの税金は、米国の税金10%を引かれ、そこからさらに日本の税金で約20%引かれます。
米国と日本の税金合わせて約30%引かれたその残りを再投資に回すのですが、ETFは1口単位でしか買えないので、VTIは157.44ドル(約16000円)、VOOは285.37ドル(約3万円)が1口の単位になります。それ以下の分配金は貯まるまで再投資に回せません。(金額は2020年7月現在)
これだけでもう嫌になる人も多いと思います。この点が日本の投資信託では解決されています。
日本の投資信託で運用するメリット
日本の投資信託(先ほどの楽天VTIとSBI・V・S&P500)で運用する場合は、信託報酬が高いというデメリットがありましたが、それ以上に大きなメリットがあります。
楽天VTIとSBI・V・S&P500は100円以上1円単位で購入できます。また、分配金を自動で再投資にまわすこともできて、その際は米国の税金10%は引かれますが、日本の約20%の税金は引かれずに再投資にまわせるので、複利の効果がより大きくなります。
積立購入で自動で買い増していく設定もできますし、つみたてNISAを使ってさらに税金面で有利に運用することもできます。
マネックス証券かSBI証券がおすすめ
マネックス証券とSBI証券は、楽天VTIもSBI・V・S&P500も、米国ETFのVTIもVOOもいずれも買うことができます。(楽天証券ではSBI・V・S&P500が買えません)
日本の主な証券会社でネットで米国株取引ができるのはマネックス証券・SBI証券・楽天証券の3社。
米国株取引ができれば、「Appleの株を買ってみたい」など気になった銘柄があれば個別銘柄を買うこともできます。
米国株取引の口座開設は無料でできるので、気になったかたは実際に買うかどうかは置いておいて、まずは外国株の口座を作ってみてはいかがでしょうか。
特にマネックス証券は銘柄スカウター米国株という無料ツールで米国の企業に関して得られる情報が格段に違ってきますよ。
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