IPO(新規公開株式)の意味
ここではIPO(新規公開株式)の意味を解説します。
用語の意味ではなく実際の使い方やIPOで株を買う方法などはIPOのカテゴリを参照してください。
IPOとは
IPOとはInitial Public Offeringの略で、日本語では「新規公開株式」となり、意味としてはまだ上場していない未上場企業が、新しく株式を証券取引所に上場し、一般の投資家が株式を売買できるようにすることを言います。
私たち個人投資家からすると「今までは普通に売買することができなかった会社の株が買えるようになること」、という感じです。
有名な起業でも上場していない会社はたくさんあります。私たち個人投資家はそういった会社の株を買うことは出来ません。
しかし、その会社が上場するとなれば、他の会社の株と同様に株を売買することができるようになります。
例えば旅行会社大手のJTBは有名な会社ですが、上場していないので株を買うことができません(2017年6月現在)。もし「JTBが上場する」となれば、「JTBの株だったら買ってみたい」と考える人は多いでしょうから人気が集まりそうですよね。
公募価格では”少し安め”に買える
しかもIPOのときは上場前に「いくらで売り出します」と決まった株価(「公募価格」と言います)があり、公募価格は市場の同業他社の株価や会社の業績などを基準に少し安めに設定されます。
そのため、公募価格より上場して最初についた株価(「初値」と言います)のほうが高くなることが多いため、IPOの抽選に参加して当選したら上場日の朝イチで売ってしまえば公募価格と初値の差額分の利益が出ます。
もちろん、公募価格より初値のほうが下がる(「公募割れ」と言います)こともあるので、その場合はせっかく当選したのに損失ということにもなりますが、ここ数年のデータでは確率としては公募価格より初値のほうが高くなるほうが多く、しかも公募割れでもそこまで大きく下がることはめったにありませんが、初値のほうが高くなったときは2倍3倍ということもけっこうあります。
公募価格と初値の比較の1年分のデータはIPOのカテゴリで表にしているのでそちらを参照してみてください。
このようにIPOの株は人気が出やすく投資家たちの注目も集まるので、すぐに買いたい人も多いため最初は基本的には抽選になります。
IPOのカテゴリではIPOの当選確率を上げる方法なども解説しています。
大手証券会社はお得意様優先・ネット証券は抽選
IPOの銘柄を公募価格で買えるのは、「裁量配分」と「抽選」があります。
「裁量配分」はお得意様に優先的に良いIPOをまわします。「いつもたくさん手数料使ってくれてありがとう、このIPOどうですか?」とか「あなたたくさんお金持ってますね、このIPOまわすから今後よろしくお願いします!」というイメージですね。
対して「抽選」の場合は過去の取引実績とか資産残高は関係なく、新規もお得意様も預かり残高の金額が大きい人も小さい人も関係なく平等に抽選してくれます。
基本的に大手証券会社は裁量配分でお得意様優先、担当者がIPOをまわしてくれて、一部抽選ということが多いです。そしてネット証券は抽選が多いです。
良いIPOで当選するためには大手でお得意様になるか、ネット証券などで抽選で申込んで当たるのを待つことになります。
公募価格でIPO株を買えるのは抽選で当たった投資家だけなので、なかなか買うことができないのが現状です。IPO抽選の参加は費用がかからず証券会社に口座があれば誰でもできるので、積極的に参加していきたいものです。
IPOの当選確率を上げる方法なども参考にしてください。
IPOのメリット・デメリット
IPOの1番のメリットは、何といっても公募価格(売出価格)で買えたとき、市場で初値がついた際には非常に高い確率で公募価格を大きく上回っており、中には公募価格の何倍にもなっていることが多いことです。そのため非常に高い確率で高いリターンが期待できます。またIPO株の取得には売買手数料がかからないというメリットもあります。(売却時はかかります)
IPOのデメリットとしては、新規公開直後しばらくは値動きが激しくなりやすいため、初心者には少し難しいことです。公募価格で買えればいいのですが、上場直後に買うと値動きが激しくて焦って売買をしてしまうことも考えられるので、初心者にはあまりおすすめしません。
IPO株の買い方
IPO株は各証券会社に何%ずつか割り当てられ、その証券会社の中で応募のあった人を対象に抽選を行い、当選者を決めるので、自分が口座を持っている証券会社でIPOに応募することになります。
※IPOに応募する際は、抽選時に公募価格×申込株数分の資金が余力として口座に入っている必要があります。
証券会社によってIPOを扱っているところと扱っていないところがあります。また、IPOの場合、同じ銘柄でも証券会社によって扱っている証券会社と扱っていない証券会社があるので、IPO投資の際は複数の証券会社に口座を持っておくことをおすすめします。
IPO取扱いネット証券
- マネックス証券 ・・・・ 取扱い銘柄多い。上場後も逆指値でリスク管理
- SBI証券 ・・・ 取扱い銘柄多い。ポイントで当選確率アップ
- auカブコム証券 ・・・ 上場後も逆指値でリスク管理
- 楽天証券 ・・・ 上場後も逆指値でリスク管理
IPO 狙い目のネット証券
移動しました。
IPO株は上場後も株価が急上昇する銘柄が多く、銘柄によっては上場後数ヶ月の間に株式分割を行う企業も多いので大きなリターンが望めます。ただし、上場後は値動きが激しいのでその分リスクも高くなります。一番少ないリスクで高いリターンを狙うには買えるまでひたすらIPOの抽選に参加し、公募価格で安く買うことです。
証券会社によって取扱い銘柄が違うので、IPOで稼ぐにはたくさんの証券会社に口座を持っておき、IPO申込のたびに一番いい証券会社に資金を移し替えて抽選に参加したり、いくつかの証券会社から分散して抽選に参加したり、当選確率を上げるためにポイントを稼ぐのも賢いやり方です。
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